確定申告は必要か?(2)

2016年02月25日(木)8:03 午前

こんにちは。IAU税理士法人の沢井です。

所得税の課税方法には
総合課税」と「分離課税」の
2種類があります。

≪総合課税≫ は
「決められた種類の所得を合算して税金を算出」します。

つまり
まず所得を合算し、
そこから所得控除を引いたものに
税率を掛けて税金を計算する課税方法で
確定申告が必要です。

対象となる所得には主に、
不動産所得、
事業所得、
給与所得、
一時所得、
雑所得、
などがあげられます。


一方、≪分離課税≫ は
「決められた種類の所得をそれ単体で税金を算出」します。

つまり、その所得に税率を掛けて計算します。

分離課税はさらに
【申告分離課税】【源泉分離課税】との
2種類に分類されますが、
申告分離課税は、確定申告が必要。
※家を売った譲渡所得などが対象になります。
源泉分離課税は、確定申告は必要ありません。


では次に、総合課税を対象とした
具体的な事例をみていきましょう。

・Aさんは会社員、給与収入600万円
・パートをしている奥さまの給与、98万円
・19歳お子さんがひとりの3人家族
・お子さんの学費用に掛けていた学資保険が
 満期になって300万円の保険金を受け取った。
 払い済み保険料は279万円。
・歯医者の医療費(自費分)が55万円かかった

さて、このようなケースでは
確定申告はしなければならないのでしょうか?
もしくはした方お得なのでしょうか?

まず、Aさんの給与所得については
勤めている会社による年末調整が済んでいます。

満期の保険金は、一時所得になりますので、
計算式に当てはめてみましょう。

一時所得=(満期保険金300万-払い済み保険料279万-50万)×1/2

満期保険金から払い済み保険料を引くと
50万を下回っていますので、確定申告の必要はありません。

ですが、医療費が年間55万円かかりました。
これについては医療費控除ができますので、
確定申告しない場合とした場合の
税金を計算してみましょう。

●Aさん給与収入 600万
(年末調整済み、社会保険料控除88万円、源泉徴収税額 10万3600円))

●奥さんのパート収入 98万
 ※103万以下ですので、配偶者Aさんの扶養配偶者に該当し、
  Aさんは配偶者控除38万円の控除が受けられます。
  これがいわゆる103万円の壁です。

●お子さんの年齢19歳
 ※19歳以上23歳未満ですので特定扶養親族に該当し
  63万円の控除が受けられます。通常の扶養親族だと、
  控除額は38万円です。

●給与所得→426万
※給与所得控除額600万円×20%+54万円=174万円
600万円-174万円=426万円

ここから差し引かれる金額(所得控除
配偶者控除38万円、
扶養控除(特定)63万円、
社会保険料控除88万円、
基礎控除38万円、
合計227万

確定申告をしない場合、
課税される所得金額は
給与所得426万円-控除合計227万円=199万円

所得税額は199万円×10%-9万7,500円=10万1,500円
さらに復興特別所得税が10万1,500円×2.1%=2,131円
(税額は100円未満切捨てなので 2,100円)
合計10万1,500円+2,100円=10万3,600円となります。

確定申告をすれば、
さらに医療費控除が受けられます。

所得金額は199万円から、
医療費控除(55万円-10万円)=45万円 を引きますので、
課税される所得金額が154万円に減ります。

所得税額は、197万円超は税率10%ですが
197万円以下は税率5%、になりますので、

154万円×5%=7万7,000円
復興所得税が7万7,000円×2.1%=1,617円
(百円未満切捨てで1,600円)
合計で7万8,600円
つまり、所得税が、2万5,000円減ります

さらに、課税所得が減ると
所得税だけでなく、住民税(所得×10%)も減ります。
(199万円-154万円)×10%=4万5,000円

合計で7万円も税金が少なくなりました!!

Aさんの場合は
確定申告をする義務はないが、すれば7万円減税できる
ということになります。
減税された分で、温泉旅行に行くことも可能ですよね!

Aさんのようなケースに当てはまる方は
結構いると思われますので
会社にお勤めで何か大きな出費があった方は
お気軽に弊所までご相談なさってくださいね。

(沢井)



«   |   »

  |